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なおねおなおん -naoneonaon-

いつか振り返る日のためのワタシメモ

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青い目の利き酒師

この時期に転職したというと、前の会社が潰れたのか?と思われてしまいがちなことが、転職二日目にしてわかってきた。日ごろベタな付き合いをしていない限り、そう思うのも仕方ない。なんてったって世の中には失業者が溢れているご時世なんだから。

去年何かの番組で、小布施にある造り酒屋「枡一」に就職したアメリカ人女性が、社内革命を起こして売上を20倍にしてしまったという話を見た。情報誌でも読んだことがあった。各マスコミが取り上げるだけのことはあるようで、このセーラというアメリカ人女性は、その業績が認められ「日経ウーマン・オブ ・ザ・イヤー2002」大賞を受賞したのだ。
何がすごいってこのセーラ。長野オリンピック組織委員会のボランティアスタッフに採用されて来日したのをきっかけに、かねてから興味のあった葛飾北斎の美術館、北斎館があると聞き長野県小布施に出かけた。北斎の絵に描かれているのが、まさに「枡一」での酒造りであることを知るや、すかさず電話で社長のアポをとり、20kmの道のりを自転車で駆けつけたのだ。その1994年当時、大量生産の安い酒に圧倒され苦境に立たされていた「枡一」に、少しでも新しい風を入れたいという思いで、社長はセーラを採用。その2年後、日本人でも難しいといわれている利き酒師の資格を取得。すごいのはこれだけじゃない。日本酒の良さを知ってもらおうと賭けに出た社長が、蔵の一部をレストランにして、レトルトフードを出そうとすると、「それではロマネコンティがドライブインを始めるのと一緒です」と一撃。自らプロジェクトチーフとなり、憧れの香港の建築士に直接オファーして口説き落とした。
セーラがプロデュースしたレストランは「寄り付き料理・蔵部」と名付けられ、うまい酒と料理人の心がこもった料理が出される人気スポットとなっている。
さらにすごいのは、衛生上や手間の問題から鉄製のタンクで作られている現在の日本酒を、多くの人が反対する中、桶仕込み、つまり木の桶での仕込みを提案し、日本で30年前に姿を消した桶仕込みの酒を、日本で唯一よみがえらせたのだ。「白金」と名付けられたこの酒。北斎が描いた浮世絵の世界から現代に蘇った幻の酒だ。

どうなんだろう。日本人がマジで情けなく思えないだろうか。先進性や効率ばかりに足を引っ張られ、本当の日本らしさをどんどん無くしていってしまっていて、しかもそのことにすら気が付かずにいる。セーラが「外国人に何がわかる!」なんて言葉をどれほど浴びせられたかは、想像に余りある。受け入れた「枡一」もすごいとは思うが、おそらくはセーラの想いが並大抵のものではなかったからだろう。
現在は取締役に就任したセーラ。日本が枯れてしまわないように、この先もずっと日本にいて欲しいものである。そういってる自分もまた、情けないけど。
「枡一」のサイトはこちら。
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