流行語大賞候補の筆頭と言われ始めた
滝川嬢の「おもてなし」やら、
心に訴えたと評される佐藤さんスピーチやら、
未だに五輪開催決定の話題が引きを切らない。
前回の失敗を踏まえて、それ相応の準備を周到に行って
開催権を勝ち取ったことは賞賛に値するし、
決定した瞬間の関係者の熱狂振りには
正直グッとくるものがあったけれど、
でもどうしても素直にバンザイ三唱はできない。
誘致自体に違和感を覚えていたワタシには、
どこかひとごとのようにしか受け取れないのだ。
経済効果試算3兆円と聞いて浮かれているヒトがいるけれど、
それだけのお金が動くということであって、
3兆円が利益として日本に転がり込んでくるわけじゃない。
建設を被災地のゼネコンやマンパワーに委ねようという話もあるけれど、
復興直中の現地に、東京へエネルギーを注ぐ余地があるのか、
日本各地から復興事業に赴いているヒトたちが五輪要員として東京に
取られてしまう可能性はないのか…、むしろそちらのほうが気になる。
そしてなにより心を打ち砕かれたのは安倍サンのあのスピーチ。
2年半経過してなにひとつ解決へ向かっていない状況下にあって
7年後の東京にはまったく問題がないと宣言できるとは、
安倍サンだけが知る秘策がないとすれば、どこまで厚顔なんだろう。
もしもそれが本当なら、
世界に言い放つまえになぜ私たちを安心させてくれないんだろ。
完全にブロックしているから海は安全だとなぜ言わないんだろ。
そしてこうも思う。
ひょっとすると安倍サンは、汚染水問題だけ片付けば意気揚々と7年後を
迎えられると思ってやしないか。
五輪開催だけに照準を合せた小手先だけの対応で済ませるつもりじゃないか。
万が一にも汚染水漏れがピタリと止って海へも地下へも流れなくなっても、
フクイチの廃炉への準備、周辺の除染、避難している方々の生活、
農漁業の復旧などなどを五輪へ向けた準備とともに行わなくてはならないし、
21万人以上いると言われている避難生活者の暮らしを立て直さなくてはならない。
それらをおざなりにしたまま開催する五輪にいったいなんの意味があるのか、
いったい誰のなんのための五輪なのか、
そんな思いが、五輪開催決定以来ずっとフツフツしている。
しかも、東京の夏は暑さ、湿度、ゲリラ豪雨、落雷など過酷に過ぎる。
この状況は今後ますますヒドくなると言われているのに、
果たしてスポーツに適しているのか、好成績が残せる気候なのか…。
とはいえ…、
この期に及んで問題点ばかりをあげつらっても仕方ないので、
ここは安倍さんのお手並み拝見、世界を敵に回さないよう
真摯に奮起してもらって、
日本中が開催国としての歓びを享受できるよう祈るばかり。
それと今日はこれも上げておこう。
あまりメディアに出てこないので、
まだご存知ない方もいるかもしれないけれど、
国は現在「
秘密保全法」という法案を
10月召集予定の臨時国会で成立させようとしている。
表向きは、国の機密情報を漏らした国家公務員らへの
罰則強化を盛り込むためのものとしていて、
「秘密」を取り扱うヒトのプライバシーはすべて
国の管理下におかれる。
そこだけを聞くと、
秘密に携わる特定のヒトたちだけが対象のようだけれど、
これがコワいのは一般人も刑罰を被る点。
例えば官庁から仕事を受けている企業やメディアなどに勤める一般人、
そしてその家族や友人に至るまで、国が「秘密」とした事柄を口外したり
ましてやSNSに投稿などしようものなら最高で10年の懲役を喰らう。
さらに問題なのは「秘密」の定義が曖昧なこと。
つまり国にとって都合の悪いことはすべて
公表しなくてもよいことにしようとしているのだ。
軍事防衛事項はもちろん、国の管理の元におかれたフクイチしかり、
被爆実態しかり、すべての分野において私たちの預かりしらないところで
私たちにデメリットのあることが決められ進められる可能性が高くなるのだ。
もっとわかりやすく詳しい説明は
ここに記載されているので、
気になったかたは…、というよりもすべての方に知って欲しい。
そしてこの法案についての感想をパブリックコメントとして
政府宛に送ることができる。
詳しい反対理由まで書かなくてもよいので、
「絶対反対!」でも、「戦争に繋がるからイヤです」でもOK。
期限は連休明けの9月17日まで。
同じような法案が過去にスパイ防止法案として制定されかけたけれど、
国民とメディアの大反対で見送りになった経緯があるので、
今回も反対の声を上げてはどうだろう。
国民の関心の高さを国に見せつける意味も大きいと思う。
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