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なおねおなおん -naoneonaon-

いつか振り返る日のためのワタシメモ

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人生の折り返しを過ぎて 「それってどうなの?(251)」

毎日毎日日本の至るところで起きている殺人。もうニュース報道を見てもさして驚きもしなくなってしまった。
人間関係のもつれによる怨恨や、強盗殺人といったものに加えて、最近では覚醒剤使用によるものが増えて一層残忍さが増したようにも思える。覚醒剤がいかに一般にまで蔓延しているかが伺える。レジャー産業やアミューズメントではやたらと‘楽園’という言葉がキーワードになっているけれど、現実の世界とはあまりにかけ離れている。健やかさや穏和なニュアンスが感じられない殺伐とした世の中になってしまっている。
そんな中、また気分が塞ぐような事件が起きた。71歳の妻が73歳の寝たきりの夫の顔に枕を押しつけ窒息させたのだ。うちの親と同年代じゃないの。
夫は昨年の夏から寝たきりになっていて、妻がひとりで介護していたらしく、しかし自らも病気がちの妻は「自分が先立ったら夫はどうなるのか」と思ったらしい。本人からの通報で警察が駆けつけたとき、妻は夫の枕元で泣いていたという。やりきれない。想像しただけで胸が痛くなる。
これもまた殺人ではある。ではあるけれど愛あるゆえの衝動だろう。年老いた妻に対してはどんな処分が下るのか。植物人間の妻の人工呼吸器のスイッチを切った夫の話も昔あったけれど、自分の手で明らかにまだ生を営んでいる夫を殺めるのはいったいどんな気持ちだろう。老い先決して長くはない妻の体と心に、枕を通して残ったに違いない夫の逝く感覚は消せるはずもない。まさに筆舌に尽くし難い悲壮感がそこにはある。
老いて生きるってどういうことなんだろう。肉体や感性や思考能力の衰えに怯えながら、それを凌駕する生きる喜びなど見つけられるものなんだろうか。ましてや子も孫もいない老後に、いったいどんな希望があるのだろう。
老々介護の悲劇もさることながら、自分自身の生き様を自分なりに納得することもできず、ただの‘死に待ち’として毎日を送るのは、人生の終焉にしてはあまりに惨めな気がしてならない。
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